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30センチの冒険

30センチの冒険

30センチの冒険

作家
三崎亜記
出版社
文藝春秋
発売日
2018-10-18
ISBN
9784163909158
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あらすじ

僕が迷い込んだのは、「大地の秩序」が乱れた世界――
三崎亜記のすべてが詰まった傑作ファンタジー!

故郷に帰るバスに乗ったユーリが迷い込んだのは、遠近の概念が狂った世界だった。
ここでは、目の前に見えるものがそばにあるとは限らず、屋外に出ればたちまち道に迷ってしまう。
街の人々に教えられ、ユーリはこの世界のことを少しずつ知っていく。

私生活のすべてを犠牲にして、この世界の道筋を記憶する女性「ネハリ」。
不死の「渡来人」。砂漠の先にある「分断線」。
人間と決別し、野生に戻った本たちと「本を統べる者」。
そして、通り過ぎる街の人々を連れ去っていく「鼓笛隊」。

全滅の危機に瀕した街のために、ユーリは立ち上がる。
この世界にあるはずのない「30センチのものさし」を持って。

30センチの冒険 / 感想・レビュー

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Akihiko @ VL

三崎亜記さん12冊目の読了。「ゼッタイに逢いに行く」それは約束の言葉。そして、1人で生きていくという決意の言葉。距離という概念が欠落した世界。僅か30センチ先にいる彼女に逢う事が奇跡の様に感じられる。もしこの世に距離を測る術が無いとして、あなたはどこに脚を踏み出し、どのくらい腕を差し伸ばし、いつ息を吐き出せばいいのか、感じとることはできますか。隣、側、近く、遠く。全て曖昧だと思った事はありませんか。愛する人と1ミリだって離れていたくないと思うのは、決して大袈裟な事ではなくて、極自然な感情なのかもしれない。

2018/12/16

たいぱぱ

本当に久しぶりの三崎作品。初期の作品はほとんど読んだのですが、この世界に近すぎる不条理な世界観、そして無機質っぽい登場人物たちにどうも馴染めず、長年遠ざかってました。この作品の出だしで「これもか・・・」と思いましたが、気が付けばのめり込み、最後には泣きそうになってました。初期作品で唯一良いかもと思った「鼓笛隊の襲来」も登場するこの作品は、三崎作品では一番好きです。この本自体に仕掛けられた伏線もなかなか良い!!

2019/01/07

野のこ

読み終わってなお三崎亜記さんの世界観に酔いしれてます。そして、この水色の表紙のこの本を手にとって、遠い異国の歌が私に優しく包み込むようなあたたかい気持ちに。「ダイゴ」だと思うと愛しさも増しました。まさに「30センチの冒険」という不思議で壮大な冒険ストーリー。大地の秩序を失い、「距離」の概念が失われた世界。名前も顔も分からない誰かとの約束…。砂漠の中を突き進む鼓笛隊、飛行する本…。世界が繋がってて最後まで良かったです。

2018/11/29

Mumiu

帯の「すべて」は言いすぎかもしれないけど、確かに三崎亜記がこの一冊に「いっぱい」詰まっていた。象、鼓笛隊、はばたく本たち、歪んだ空間、そしてふみだす一歩。読み終えて胸がしめつけられる。この会えそうだったのに会えなかった出会い。バスに乗ってどこに行こう?

2019/01/25

ぜんこう

鼓笛隊、空を飛ぶ本・・・なんて聞いたら読みたくなるじゃないですか。 30センチって物差しなんですね。それも使えば短くなる。 異世界にタイムトラベルを混ぜたようなメビウスの帯みたいに循環しているようなSF。 読んでいて、こんなに野性の本が愛おしく思うなんて不思議だったし、エピローグでは三崎さんの小説では珍しく涙やら鼻水やらが止まりませんでした。 ところで動物園はあの動物園で、ノザキさんってあの野崎さんと同一人物なんだろうか?

2018/12/15

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